へそ曲がり
思いもよらず、本年は病気を宣告された。
しかも、一昔前なら「死の宣告」と同じと思われた「癌」を言い渡された。
早期発見で手術すれば生存率は高いのであろうが、手術というのはできればやりたくない。
現在は、マーカーの指標が下がって、「病気の状態を様子見」期間が6ヶ月経過している。
マーカーが危険値を超してから、友人が勧める飲み物をのんでいるが、何故下がったのかは不明だ。
こんな事があって、思い出すのが「森鴎外の話」である。
森鴎外は自分が医学者であるにもかかわらず、徹底的な医者嫌いであった。
検査や診断を受けて事実を知ったとて、気分が悪くなるばかりである。
名医に診てもらって気分悪く一年長生きするより、病気を知らず気分良く仕事をして、一年早くこの世からオサラバしたほうがいいというのが鴎外の結論であった。
病院に入るからこそ、「帆を張ってるような生き方」ができなくなり、人格が崩壊して本当に病気になってしまうのだ、と。
本日東京都知事を辞任した猪瀬直樹氏の著書に出ていた。
へそ曲がりでなくとも、一生涯入院したくない。