触れば感じる

小社に背丈が30cm程の鉢植えの熱帯植物がある。 5年くらい前に100円ショップで、5cm丈ぐらいのを買ってきたのが大きくなったものだ。

たまに水や肥料をやっているのだが、今年の夏の暑さで負けたのか、葉が萎れてきてしまった。

気がついた時にはぐったりした感じで、「あれ、もうダメかな」と思ったが、すぐ水に鉢ごと浸して幹や葉をさすってやった。

毎日、時間があると木や葉に触れるようにしている。

するとどうだろう。 葉を随分落とし、萎んだ葉もあるが蘇ってきたのだ。 もう少しの手当で完全復活する状況である。

 ところで、こんな実験の結果があるのをご存知だろうか。

ユリの花の実験では、同じユリを使って植える場所を変えてみた。 人が歩く通路の背丈は50cmで、そうでないところのユリは1mの背丈になった。

通路のところでは人の袖等が触れるので、我が身を守るために背丈が伸びないのだ。

このように植物も生き物であるので、刺激や環境の変化に反応するのだ。

昔から「稲の露を払え」「稲苗に竹竿を当てよ」とか「麦踏み」などの言い伝えがあるが、まさにこれを実践していたのだ。

人間も同じように接触刺激が大事なことである。(セクハラはだめですぞ) これがコミニュケーションということである。

知らざるを知る

雑感

曖昧な知識で知ったかぶりをする、謙虚に知らない、理解していないという自覚を持っていない。

こんな人はいますよね。(ひょっとしたら我が身のことかも) 

随分昔のことだが、高尾山頂にある薬王院で社員研修をやっていた時のことである。

 僧侶は囲炉裏の自在鉤にかけてある茶釜を指差し、一人の若い社員に「これは何ていうか知っているか」と聞きました。

突然問われて若い社員はモジモジしているだけです。

すると大声で「何ていう名か聞いているんだよ。返事ぐらいはっきりしろ」と怒鳴りました。

それでも若い社員は、困ったように照れ笑いで黙っています。

「お前は本当の馬鹿だねえ。俺はこれは何ていう名かと聞いたんだよ。知らなくても別にいいんだよ。知らないことを知るというのが大事なことなのだ。知らなかったら知りません、何というんですか教えてくださいと言えないのか」

若い社員は僧侶の勢いに圧倒され、蚊の泣くような声で、「何と言うんですか」。

すると、「人に質問するときには、はっきりしゃべれ」と、また怒鳴られた。

「聞くは一時の恥、知らざるは一生の恥」 

こんな簡単なことを聞いて恥ずかしい。 こんなことも知らないのか、と思われたくない。

それで、不明瞭なまま相槌を打ってしまうことがある。

この研修を受けた時の若者の一人が、一部上場企業の社長として頑張っている。(まさか、この研修のせいではないと思うが・・・)

 

 

畳のショールーム

穴水畳店が畳のショールームを作ったので見学に行った。

小生とは20年来の付き合いを頂いており、お互いに新しもの好きである。

畳に関する様々なものが並んでいたが、どうも畳の厚さが薄いものが多い。

家屋の洋風化に伴って、畳の部屋は減少の一途である。 ところが、洋室に畳を敷きたい、という要望が結構あるそうだ。

さて、ドアのある部屋に畳となると、厚さが1cm程のものでないと開閉ができないのだ。

ところで、どこの畳屋さんでも製作できるかというと、できないので彼の店に集まってくるとのことだ。

何しろ製作するための機械が1,000万円もするとのことである。

家族構成、年齢、生活スタイル等で要求も変化することは想像していたが、畳に関しての変化は激しい。

 話の過程で弊社が取り扱いを始めた「空気圧式ドアクローザー」に、興味を持った穴水社長。

「デモ用のドアを持ってきてよ」ということになって、急いで戻ってドアクローザー持ち込んで動かした。

「これは凄い」と驚いてもらい、販売協力を約束してもらった。 

興味のある方は穴水畳店に行けば、ドアクローザーが見れるよ

「もう」はダメ、「まだ」でいこう

昨日の「82歳の青春」には、いくつかの反響を頂いた。

小生の拙いブログを、読んでいただいていることを思うと感謝である。

本当に頭の下がる82歳なのである。

 このテーマで今日も書いてみたいと思うので、お付き合い願えれば幸いだ。

女医さんの話。 同じ50歳でも30代後半で通用する人もいれば、絶対60代と思うような人もいる。

女の人から見ると、歳を重ねても若々しい男は、一緒にいても楽しいし、エネルギーを分け与えてくれる、と話す。

男の魅力は色々あるが、「若々しさ」は最大の魅力の一つである。

 若いということは、人生の未来が長い、と想定されることだ。

これから色んなことができる。色んな嬉しいこと、楽しいことが沢山ある。 そんな気持ちになれる、夢をいっぱい抱いて生きていける。

そのため、会話は明るくなるし、表情だって生き生きする。

生きている楽しみや喜びが増えるのだ。 このことを実践しているのがE氏なのだ。

「若さは気から・・・」ですぞ。 「もう60歳」と「まだ60歳」では心理的に随分違う。

あなたは「まだ60歳」

 

82歳の青春

本日の午後・82歳の青年を訪問した。

弊社が開発して現在営業展開中の葬具を制作してもらっている工場だ。

特に、葬儀の棺で使用する「永遠の枕船」は好評をいただいている。

最初は消臭抗菌効果のあるGelを船に乗せて使用する。 次いで、棺を閉じるときには遺族が故人に宛てたメッセージを船に乗せて冥土に行っていただく。

写真をご覧頂きたい。 手作りで、割と凝った作りになっているところが受けているのかもしれない。

 ところで、これを共同開発したのが82歳の青年E氏である。

小生がたまに出向くと目が輝く。 彼は「新しいテーマを与えられると睡眠時間は減るが、気持ちの張りが違う」と、言ってくれている。

世の中に自分の足跡を残す喜びを感じてもらっているように思う。

先に組立式の便座椅子を開発し共同で特許出願したときは、公文書に自分の名前が残ることを非常に喜んでもらい、さらなる意欲を感じた次第だ。

青春に年齢はない、人は燃えている限り青春だ。