森の世界爺

今日はトヨタ自動車に関係する会社にお邪魔した。

話の中で、「社会貢献」に関する話題になって、訪問先の会社では森に植林を行っているのだとか。

自動車を製造販売していることもあって、二酸化炭素の問題への取り組みの一環でもあるのだろう。

奥多摩に4ヘクタールの山に植林を進めているんだとか。

 ところで、「森の世界爺」とは? 昔読んだ本のタイトルである。

人間の手は森の生活者の手である、という文がある。  榧(かや)の木という珍しい木の実を拾いに出かける話が例えで載っていたと思う。

木の実を拾うのは「実に象徴的な仕草」だと言う。 かって人々は獣たちと同じように身をかがめて拾っていた。

そのようにして、地の恵みに感謝して低く身をかがめていたのだ。 殆んど拝みの姿勢である。

私たちは知らず知らずのうちに、大地を拝みながらその恵みをいただいていたのである。

ひょっとしたら、森に生まれ、森に死ぬ野獣と同じく、人間にとっても森こそが「自然な望ましい死に場所」なのかも知れない。

タイトルの森の世界爺はアメリカの巨木セコイアの漢字による当て字である。

故里だより

ふるさとという字を引くと、「ふるさと」「古里」「故郷」「ふる里」・・・と出てくる。

文字を見て何となく意味合いが違うように感じる。 どこが、と言われても説明ができるわけではない。

ところで、今月も小生の故里・鹿児島から「故里だより」が届いた。

小学生時代の同級生が2ヶ月に1回送ってくれる、田舎の匂いがたっぷり詰まった手書きの新聞である。

必ず入っているのが「テッちゃんだより」。

現在の小学校の校長先生が、学校のこと、生徒たちのこと、その他気づいたことをB-4一枚にまとめた手書きのものだ。

もう20年も帰郷していないが、手に取るようにあの頃の情景が浮かんでくるものだ。

もう一つは、鹿児島弁でできたB-4版の新聞「かごっま弁であそっど」(鹿児島弁で遊ぼうぜ)。

 幾つか紹介してみるのでわかるかな?

     計算の答えと がっついおた。

    せからしか~ 静かにせんか^

    わっぜ~ 怖かった

最後のわっぜ~は、弊社の水・油分凝固剤(WAZZE)の語源である。

忙しい

今まででこんなに働いたことがあっただろうか。

一人で仕事を抱え込むにはもう限界かも知れない、と時々感じることがある。

本当に忙しいのだ。 人は良く「忙しい、忙しい」と、何かにつけては口にする。

よく考えてみれば、忙しいのは大体段取りが悪い場合が多い。

仕事は、段取り8分というぐらい、段取りで決まるものである。

要は、不器用を証明しているのかもしれないし、仕事と人のキャパは柔軟なものなのだろう。

いつかは破裂するかもしれない、風船と空気の関係のようなものだ。

まだ、破裂とまでは行きそうもないので大丈夫であろうが、「忙しい」とは褒められたものではない。

忙という字は心を亡ぼすという構成の文字なのだ。 

日本では忙しいことが美徳のように思われがちであるが、本当は恥ずかしいことなのだ。

我が主義の「楽」、つまりアイデアで楽をして、アイデアを楽しむ域には程遠い。

中国人

日本に長年いる中国人で、林(りん)という小生の15年来の友人に久しぶりに会った。

彼は中国からの旅行者を日本に案内する仕事をしているが、尖閣問題が起きてからさっぱり仕事がない。

そんな状況だから、何か面白いことはないかと電話で尋ねてきたのだ。

ちょうど本日は都内に行く用事があったので、彼を訪ねたのだ。

以前は浅草橋にオフィスを置いていたが、錦糸町に移動したというので訪ねると、マンションの一室。

中国人は流石にすごい。 このマンションは自前で買ったもので、他に後2室持っているとか。

こちとら借金漬けなのに、マンションを幾つも・・・驚いた。

 彼とは中国に20回以上一緒に出かけたが、こんな蓄財家とは思わなかった。

それはそれとして、日中問題を我々のレベルではどうしようもないので、うまいビジネスがあったら一緒にやろうと。

ビジネスの種は一杯あるのだが、未だに上手く行ったためしがないのだ。

中国に行き、大勢の前での調印式でサインを交わし、握手までしてもそれで終わり、なんてことが2回もあったよ。

中国人からお金を取るのは大変なことだよ、とは良く言われることだ。

万里の長城で遭難

50年ぶりの寒波襲来だそうだ。 中国の話だが、日本人の旅行客が3人亡くなった。

山の天気は恐ろしいものだ。 1日に15度も気温が降下しているが、恐らく雪山に対する装備は準備していなかったのだろう。

計画をした旅行社は、数年前に北海道で遭難事故を起こし、死亡事故を起こしている問題の社だ。

 小生は山登りは若い頃少しやったくらいで、本格的なものは知らないので専門的なことは分からない。

17年ほど前、中国の名山・黄山に登ったことがある。

当時の写真を載せたので、時の雪をご覧下さい。

その時も黄山に雪が降ることは滅多にない、と言われていたが大雪が降った。

我々はその時に備えて、寒気に備え暖房を、滑落に備え滑り止めのアイゼンを靴に装着することで乗り切った覚えがある。

これは旅行を企画した社が、中国専門に行っていたことから、旅行の安全を知り尽くしていたのだ。

いつも事故が起きると、「想定外」と言う言葉で逃れようとする。

今度も外国の土地で万里の長城という有名なところ。 しかし、長城とは言え長城、長くて広いのだ。

北京市というが、日本の市とは大きさが違う。 北京市は四国と同じ位の面積なんだから。

万里の長城という名前に、安易に行けると考えたこともあるかもしれない。

石橋を叩いては渡れない、いくら仮説を立てても予期せぬことが起きるものだ。