たるんだ漁網

たるんだというのは褒め言葉ではない。

たるんでいるから、叩き直してやるとか、あいつはたるんでいる、なんて使う言葉だ。

大阪から知人が来所して打ち合わせのあと、新宿で別の知人と会って打ち合わせを行った。

明日訪ねる大手の企業に説明するための、下打ち合わせである。

 ゆるキャラで「くまもん」が大ヒットであるが、本物の熊は山に餌が無くなって里に降りてくる。

里山の開発、異常気象とか言われるが、熊は山を降り人は山に登る時代だ。

熊は木に登り、手当たり次第になっているものをもぎ取る。秋になると柿が狙われるが、一本から200~300個の柿が取られるという。

熊が来ても取られないように、漁網を張って予防をしているらしい。

この漁網の張り方にポイントがあるのだそうだ。 弛ませて張った網には近寄らないのだそうだ。

どうも弛んだのに触れると、体が包み込まれる感じになるを嫌がるのではないかとのこと。

 熊だけでなくカラスやイノシシも弛んだ網には近づかないらしい。

網を張るというから、ぴーんと張らなければいけない、と思いがちだがそうではないのだ。

少し弛んだくらいがちょうどいいのかもしれない。人間にしても張り詰めてばかりいたら気持ちが持たない。 

マラソンの野口

昨日は香港向けの「Pm2.5用空気清浄機」を、出荷するための準備作業に追われた。

気温は高いし、単純作業であるので、テレビの音声をつけてマラソンの実況を聞いていた。

ハーフマラソンで、女子の「野口みずき」が出場していた。

今度の世界陸上でマラソン代表に選ばれたので、調整を兼ねて出場したのだろうと思ってみていた。

考えてみると、彼女はオリンピックで優勝後、故障続き。 選手生命も終わりだろうと大方が考えていたに違いない。

その彼女が「久方ぶりに勝利した」のだ。

ハーフとは言え勝つことから見放され、何度も諦めかけたに違いない。

マラソンはオリンピックの華と呼ばれる種目だが、要は42.195kmを駆け抜ける単純な種目だ。

しかし、そこにはスタミナ、スピード、精神力、克己心などが要求される。

毎日繰り返される血の滲むような練習が伴わなければ、身に付かず勝利に近づけない。

そして、ビジョンのしっかりした計画も欠かせないものだ。

だからマラソンは人生の縮図と言われているのだ。

昨日の野口みずきを見ていて、「逆境に耐えられる実力」を身につけた姿を感じた次第。

これなら、やれるぞ、頑張るみずきに注目。

結婚式でスピーチを

友人に相談されたのが、「結婚式でのスピーチ」に何か良い台詞はないかである。

人生経験は十分すぎるほどあるが、なかなか上手いことが言えないという。

まあ、上手いこと言おうとするから出てこないのだと思うが、・・・。

そこで、結婚生活と人生の機微を適確に突いた、「詩」を紹介した。

  二人が睦まじく居るためには、愚かでいるほうがいい

    立派すぎないほうがいい

  二人のうちどちらかが、ふざけている方がいい

    ずっこけている方がいい

  正しいことを言う時は、少し控えめにするほうがいい   (吉野 弘)

披露宴で朗読すると、ちょうど新郎新婦の両親の世代にあたる40~50代の出席者たちが、頷きながら聞いているはず。

人生の喜怒哀楽全てを味わってきた世代だ。

知に働けば角が立つことを知り尽くしている。 それよりは愚かでいるほうがいい、それが円満の秘訣だ。

当の新婚さんには無理で興味もないだろうが、年の功を話に盛り込めばどうだい・・・?

 

大学を訪問

連休前から営業で学校を訪問している。

八王子、日野は世界有数の学園都市である。

女子大学や短大は都内回帰で幾つかは無くなったが、それでも20ぐらいはあるのではないだろうか。

知っているところを思いつくままに、首都大学東京、中央、法政、拓殖、工学院、帝京、東京薬科、東京家政、純心、創価、文化、多摩美、東京工科、東京造形、明星・・・と小生が思い出す大学でもこれだけ出てくる。

 笑い話になるが、東京の大学に入学した地方の女子学生が多摩にやって来て、「私が住んでいる所より田舎だ」と、言われるのだそうだ。

そればかりではないのだろうが、多摩地区から女子大は減少してしまった。

不動産屋に聞くと、女子大があった近所のアパートやマンションは困っているそうだ。

何が大変かというと、住人がいない上にワンルームで、改造に費用が大きく掛かるからだそうだ。

そして、お風呂とトイレが一室にあるというのが嫌われるらしい。

時代は変わったのだな、とつくづく思う。

少子化で学生は減る一方だし、学生気質は変わってきているので難しいようだ。

大学に行って学生たちを校内で観察していると、若さは羨ましいが「シッカリシロヨ」と励ましたくなる。

年寄りの・・・・・だよ、と言われそうだ。

炭のこと

以前に何度か話題にしたことがあるが、「柔らかい炭」の話だ。

友人のT氏が長年にわたって、研究・試作を繰り返してきたものである。

昨年の夏が終わった頃だったろうか、知り合いの製麺業(田村うどん)で「どうだろ・うどん」を製作してもらったて食べた事を書いた。

炭を練りこんだ真っ黒いうどんを事務所一同で食べ、写真を掲載した。

この時は色は真っ黒以外、特別な味がある訳でもなかったが、将来特別な効能でも・・・との期待がない訳でもなかった。

炭はご存知のとおり植物を蒸し焼きにして作るが、できたものの性状はよく解っていないのだ。

有機物と無機物のどちらに所属するのか、無機物でも金属に近いもの(備長炭などは叩くと金属音がする)果てはダイアモンドまであるのだ。

腹痛の時、よく飲んだ正露丸などは炭を丸めたもの、イカ墨の炭、カーボンファイバーとキリがない。

良く目にし、昔からあるありふれたものだが、殆んど解明が進んでいないのだ。

ドイツでは昨年、炭素専門の国家研究施設が出来だようだし、これから世界的に研究が進む分野かも知れない。

恥ずかしながら、小生たちもこの炭素で農業分野を開拓しようと考えているが、思わず食品関係でお声が掛かった。

そんな訳で、来週の打ち合わせの準備に来所を願ったものだ。

 余談だが、氏の父は「日本料理界の家元」で著名な方である。

小生は日本料理の家元なんて聞いたことがなかったが・・・。