福島の除染
今年2月に大手の土木会社の社長に会う機会を頂いた。
用件は「放射性物質の除染」について、小生の技術と特許についての相談であった。
担当の部長が同席して色々と意見の交換を行ったが、先方の腰が引けているのが判った面会であった。
この事の前にも、東電本社で汚染水の処理について提案したのだが、「汚染水は本当は汚れていない」という説明だった。
ところがどうだ。 タンクから300t の水が漏れ出したら、その濃度の高いことに驚かされるとともに、騙された事に気がついた。
この汚染水が海に流れ出しているわけで、日本では大騒ぎしていないが、外国では大きく取り上げているのだ。
大きな問題でも取り上げないことに馴らされてくると、大したことではないと思うようになってくるのが怖い。
本日思いがけず、東京・世田谷の中堅企業のS会長からお電話を頂いた。
会長は福島・本宮市の出身で、故郷が放射能で汚染されているのに、一向に除染が進まないことに苛立っている。
とうとう痺れを切らして、自分で身銭を切って除染のテストをやろう、と言ってくれたのだ。
小生の手法は、「バーミキュライト」という鉱物の吸着作用を利用したもので、特にCsの除去には定評がある物質なのだ。
しかも、低線量(5μsV/h位)であれば、地下1mにバーミキュライトとベントナイトを敷き詰めて埋めれば済むという手法である。
テストをやってみないと分からない点もあるが、空気清浄機AT-2000のフィルターと同じ手法なのだ。
9月にはきっとテストをやることになる。