吾以外皆吾師
暑い夏に花芽を作り、そのまま休眠を続けて眠りを覚ますのが冬の寒さだそうだ。
何の花かというと、梅の花だ。
多摩の青梅はその名に梅が付いているように、梅の花の名所であるとともに産地としても有名だ。
この地の吉野梅郷という場所で、吉川英治は「太平記」「新平家物語」を執筆した。
彼の残した「吾以外皆吾師」という言葉は、耳にするたびに強い響きがある。
己以外の人間やモノを、自分の師と受け入れられるだろうか自問自答する。
今日は埼玉県の川越市にある会社を、M女史の同伴者として初めて訪問した。
会長とお会いしてもろもろの話をしたが、小生と共通の話題が多く、しかも同じような失敗をしている。
失敗談というのは初対面では話したがらないものだが、今日は次々と出てきては頷きあった。
面白いもので、「素直な気持ちで話が進む」ように感じるのだ。
自分以外の人やモノを、自分の師と仰げば素直な気持ちが生じるのかも知れないと、思った。
吉川英治の爪の垢すら分からないが、素直になることが入口かな。