ナマコの生き方
石川啄木ではないけれど、働けど働けど我が暮らし楽にならず、じっと手を見てしまう方もいるのではないか。
昔読んだ標題の本の中にこんなことがあったと思うので、記憶を辿ってみたい。
現代の時間のスピードは、縄文時代より40~50倍速いのだそうだ。
つまり、暴走族並みのスピードで生きている事になる。
そこで、「ナマコ」のように生きることも大切だと・・・。
そもそも「ナマコ」はどんな生き物なのだ。
ナマコは日がな一日寝転がって、栄養の殆んどない砂を食べて生きている。
砂と一緒に飲み込んだ階層の切れ端や有機物の粒子、バクテリアなどを消化吸収しているのだ。
また、なまこは表皮を硬くしたりグニャグニャしたりと変幻自在。
普段は表皮を硬くして身を守っているが、魚に食いつかれたときはその部分を柔らかくして食いちぎらせて腸(このわた)まで吐き出す。
魚が喜んで食べている間に逃げるのだ。1~2週間で元通りになるのである。
何も望まず、争わずに生きることで、ナマコにとっては、この世は楽園なのだろう。