中国に進出した企業は?
先月で社長を降り相談役となった、T社のN氏から電話があって、お昼でも食べないかとお誘いを受けたのが先週のこと。
小生とは10年来の付き合いであるが、最初の相談が「親会社の中国進出に伴って彼の会社も進出しなければならない」との事で相談したいということだった。
日本の大学院を卒業して日本に住んでいる中国人で、小生の中国行きに50回ほど同行しているR氏を紹介した。
その後、中国・山東省に工場を建設し、稼働を続けているが、社員の不正が多く管理が不十分の状態が今も続く、という。
当然、利益など出る状態ではないので、何か名案はないだろうか、と言うのが呼ばれた理由だった。
簡単に名案など出るはずもなく、やるべき方向が幾つもあるとは思えない。
よくこんな事が言われている。中国人5人に同じ物を買いに行かせると、5つの価格が出てくる。
この事が物語るように、物が動く時には必ず金が動き、個人のポッケに入る事が当然なのだ。
このような事が役所でも公然と、しかも全員が行うのである、と言われている。
全員が当然のように行うので、悪事がばれることが少ないのだそうだ。(まさか?と思うだろうが本当のことらしいよ)
そこには拝金主義がはびこり、率先して公僕が行っているのだから、不正防止を呼び掛けても当の本人が正せないのだから始末が悪い。
こんな事がまかり通る国で、まともな事業など行えるはずもなく、中小企業が中国に進出して成功を収めたところは極めて少ないということからも分かる。
小生の友人は中国の事業で身ぐるみ剥がされたし、成功した日本企業を聞いた事が無い。