新聞の死亡記事
その中で、面白い話があったので紹介してみたい。
大学教授や著名企業人は退職しても、新聞の社会面の下に「死亡告知」の記事が出るのが常だ。
死亡告知には身分の差別を感じるが、この欄を熱心に見ている人がいるのだ。
ホテルの営業マンである。
あるホテルでは通夜や告別式に頼まれもしないのに、自主的に出かけるのだそうだ。
出かけるのはベテランで、こまごました喪主側の手伝いをするのだそうだ。
テントの中の受付や香典を預かるような要職でなく、車の整理や行列の案内、誘導等の雑役だ。
そして静かに挨拶して帰る。 本番はこの後の「法事」である。
告別式はマーケットリサーチの大切な場であると言うのだ。
人数、規模だけでなく、車を見てどこの社のどんな人が・・・マークしてデータ集めをしているのだ。
このデータを基に、法事のプレゼンテーションを行うと言うのだ。
確かに、1周忌の法事となると、悲しみも和らぎ湿っぽくないし、結婚式より確かなマーケットなのだ。
ホテルにとっては「死亡記事」は、おいしい記事と言うことだな。