マラソンの話

小生の事務所に籍を置くH氏の息子は、NPO日本ランナーズの現役の選手である。

地方で開催される比較的知名度の高い大会に出場している。

そんな関係で、父君に息子の活躍話を聞かされている。

 マラソンは42.195kmの距離を走るだけの、単純なスポーツであるが、オリンピックでも最後の種目でがある。

単純な中に、人生の縮図のようなものを感じるドラマがあるように思える。

 明後日には海ほたるをコースに組み入れた「千葉アクアマラソン」が計画されているが、海上の風速が10m/秒で走行に危険だと言っていた。

天候が良いことを祈り、大会が盛り上がればいいなと思っているところだ。

 勝負にはいろいろな要因があるのだろう。

毎日繰り返す血の滲むような練習が伴わなければならない。

更には、スタミナ、スピード、精神力、克己心などが必要だろう。

ビジョンのしっかりした計画のもと、苛酷なスポーツ・マラソンをベストで走る。

ベストコンディションの維持と状況の変化、逆境に耐える力を持つ者が勝者になりうるのだろう。

 

私はナマコになりたい

働けど働けど、我が暮らし楽にならず、じっと手をみる。

どうしてこうも上手くいかないのであろうか。

こんな時、南の浜辺で悠然と砂を食いながら、悠久の時を生きているナマコが羨ましい。

そもそもナマコとは、どんな生き物かを調べたので書いてみたい。

ナマコは浜辺で日がな一日寝転がって、栄養のほとんどない砂を食べて生きているのである。

砂と一緒に飲み込んだ海藻の切れ端や有機物の粒子、バクテリアなどを消化吸収している。

 また、ナマコは表皮を硬くしたりグニャグニャにしたりと変幻自在。

普段は表皮を硬くして身を守っているが、魚に食いつかれた時はその部分を柔らかくして食いちぎらせる。

 この時、このわた(腸)まで吐き出すのである。 このわたを魚が喜んで食べている間に逃げるのだ。

1~2週間もすれば腸は再生して元通りになる。

何も望まず、争わずに生きることでナマコにとっては「楽園」なのであろう

私は貝ではなく、ナマコになりたい。

見た目が大事

第一印象で物事の80%位は決まってしまうものなのだろう。

偶然にも同郷の方から電話があって来社してもらった。 

非常用携帯トイレの話を聞きたいとのことであったが、同郷のよしみで2時間以上も話し込んで帰っていった。

小生より9歳年上で、羽村市にお住まいとのこと。

電話で話をしていると、鹿児島訛りがあるのですぐに出身がわかる。 上京して50年も経つのに訛りが抜けないのだ。

 理美容をやってきた方で、小生が存じ上げている「カットのチャンピオン・ヒロ・マツダ氏」の話題で一気に盛り上がった。

氏の話は別の機会に置くが、小社が発売しようとしている「葬具」を見せたところ、「これじゃ、無理だね」と酷評。

なぜなら、人生で何度も遭遇しない葬儀に使用する装具は、遺族にとって「なるほど」と納得し感激するものでなければならない

・・・と言われ、「そうか」と、考え直した次第である。

 比喩がうまくないかもしれないが、考えてみれば人に対する第一印象がそうであるように、見た目が大事なのだ

人の中身まではわからないのだから、見た目をよくしないと第一印象は良くならない。

棺に入れる葬具が、靴を入れる箱であってはならないのだ。

毎日が勉強であることを痛感させられた。

 

孫 正義

孫正義という人は、すごい男だと思う。

報道でご承知のことと思うが、アメリカの会社を買収して世界第3位の通信企業になるんだ。

テレビに出演していたので観ていて感心した事が幾つかある。

第一は歩き続けて止まらないことである。

止まることは保守的になることである、というニュアンスのことを言っていた。

第二は日本の経営者が守りの経営判断ばかりだ、という点。

従来はどうであったか、今後の予測は・・・大事であろうが、守りの決断=世界から取り残される。(遅れをとっている)

日本はこのような事態に陥っているのだ。

第三は日本の基幹産業にしか手を出さない、つまり通信、エネルギーという分野である。

通信産業をメインに据えて、世界のトップを狙う熱い気持ちが伝わってくる。

まるで、少年のように夢を語る姿には、惚れ惚れし声援を送りたい。

日本企業が世界を相手に戦いを続ける姿で、ソフトバンクに続くのはどの企業だろうか。

欠点だらけ、だから助け合い

今日は小生とH氏で、H氏の古い友人を会社に訪ねた。

会社を訪ねると奥様が迎えに出てこられ、社長の消息をお聞きすると、今年5月に亡くなられたとのこと。

小生は存じ上げない方であるが、H氏には大ショックであったに違いない。すい臓がんで1年の闘病生活であったとか。

洗車機を始めとする事業を展開している会社であるが、社長亡き後を奥様が事業を引き継いでやっているとのお話だった。

やはり、事業を継続発展させていく苦労話をされていたが、身につまされる思いであった。

組織全体の力がバランスよく機能することで、会社は成果を上げるんだな、と感じた次第。

「毛利元就の三本の矢」の諺の通り、一本の矢は、折れない三本の矢=太い矢になりうる

こんな話を思い出した午後の時間でもあった。

 人生とは不完全な人間が、皆と力を合わせて、完全という永遠のテーマに向かって彷徨う旅である。

 家族にしろ、職場にしろ、恋人や友人にしろ、すべて人生を共に旅する良き道連れである。

 お互いに欠点があるからこそ、補い合う必要もあるわけである。